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少女アメリの遊び相手は空想の中の世界。ちょっと冷たいパパと神経質なママのもとで、変わった力を手に入れた。不思議な動物とお話したり、金魚の“クジラちゃん”と仲良くしたり。両手の指先にラズベリーを差しこんで、はじからパクパク食べるのも好き。隣の意地悪な男には、最高の手で仕返しもする。大人になったアメリは、古いアパートで一人暮らし。アメリの生活は、とてもシンプル。趣味は、クレーム・ブリュレのカリカリの焼き目をスプーンで壊すことと、サンマルタン運河で水切りすること(水切りによさそうな石を道端で拾ってはポケットに忍ばせている)。そして、周囲の人々を観察し、想像をたくましくすること。
アメリはモンマルトルのカフェ“ドゥ・ムーラン”で働いている。サーカスの曲馬乗りだったマダムが経営するその店の人たちはみんな、アメリのことが大好きな様子。たとえば煙草売り場の鬱病気味のジョルジェット。彼女が嫌いなのは“汝の胎の実もまた祝福せらせり”という祈りの言葉を聞くこと。ウェイトレスのジーナは骨をポキポキ鳴らすのが好き。ジーナにふられ、嫉妬に燃えている常連客のジョゼフは梱包用ビニールのプチプチをつぶすことが唯一楽しみ。 |
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