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肉屋兼惣菜屋を営む平凡な主人公バティニョールはふとしたきっかけでナチスによるユダヤ人一家の摘発に関わってしまう。前半部分は親衛隊将校(SS)、ナチス・ドイツを支持する娘婿、計算高い妻などステレオタイプの人物に翻弄されるうだつのあがらない男を演じているが、後半は一転、命がけでユダヤ人の子供をスイスに逃亡させる手助けをするヒーローとなっていく。子供との偶然の出会いは彼の人生にいつの間にか深い意味をもたらし、彼自身も知らず知らずのうちに成長していくのであった。 ユダヤ人の子供と反ユダヤ的なフランス人との交流はクロード・ベリの"Le Vieil Homme et l'enfant(老人と子供)"などですでに扱われてきたが、本作品で注目すべきところは反ユダヤ思考、迫害に対する受身な姿勢、迫害された者の財産を得て喜んでいる姿・・・といったいわゆる当時ごく普通に存在したフランス国民像を描いているところである。監督のジェラール・ジュニョは実際に戦時中に肉屋を営んでいた祖父をモデルに描いたと言う。 数々の監督がこの悲劇的な時代を扱い、例えばコスタ=ガヴラスは政治的観点から『アーメン』を、タヴェルニエはジャーナリスティックな観点から描いた作品『レセ・パセ』を手掛けた。ベニーニの『ライフ・イズ・ビューティフル』は同じ題材を"寓話的"に描いていたが、本作はより現実的に、かつコメディの要素を出すことによって作品が重くなりすぎないようにすることを重要視している。 監督・主演は有名な喜劇演劇集団「スプランディド」のメンバーとして注目を集め、『タンデム』等パトリス・ルコント作品の常連であるベテラン俳優ジェラール・ジュニョ。監督としても活躍しており、『パリの天使たち』等過去に7作品を手掛けている。かねてからこの時代に興味を持っていたジュニョ自身が膨大な資料を集め、長年リサーチを続けて完成させたのが本作品である。「あの時代に自分が生きていたらどういう行動をとっただろうか」という問いかけに対する彼自身の答えがこの作品に現れている。子役シモンを演じるジュール・シトリュックはおもにテレビで活躍していた名子役であり、以前から目をつけていたジュニョ自身が出演をオファーした。 |
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2002年度作品/フランス映画/上映時間:103分/カラー/シネマスコープ/ドルビーSRD 後援:フランス大使館文化部/提供:ニューセレクト/協力:JTB/OZOC/NEWS DELI/TEAM OF BEAT*EN/配給:アルバトロス・フィルム |
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