広島、長崎の被爆者らの声を集めた日系3世のスティーヴン・オカザキ監督のドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」(日本では7/28公開)が、広島に原爆が投下された8月6日にアメリカのケーブルテレビ、HBOで放送されるというニュースを読みました。ここのチャンネルは比較的固い題材をまじめに取り扱う作品が多く、単純エンターテインメントとしての映画を求める場合にはニーズと合わないことが少なくないですが、歴史の考察、社会の裏側を知りたい場合などはとても良いドラマを提供しています。今回の放映に関して言えば、そもそもアメリカで原爆被害の実態に迫った作品のテレビ放送は異例らしいです。
私はこの作品を見てはいないのですが、このニュースを知って、あることを思い出しました。
それは過去(それもすんごい前の話ですけど)にニュー・メキシコ州のロス・アラモスへ行った時の話。ひどくガッカリしたことが。
UFOを一回も見られなかった、ということではなですよ-----!
もしかして、という気持ちは確かにありましたが(笑)。
確かに無駄に空を見上げて探し物をしてましたよ、ハイ!あー、そうだとも。(残念、全部飛行機でした。)
そこでは原子爆弾製造の過程やら、当時のプロジェクトの様子、原子爆弾の構造などが展示されていたのですが、実は原爆の悲惨さを伝える要素が一つもなかったからです。訪れた時には先生に連れられた小学生グループが課外授業を行っていたけれど、この大切なポイントを学ばせるツールが一切ないことに悲しみさえ感じましたね。
原爆が落とされたこと、ロス・アラモスの研究所でそれが製造されたことは事実だし、そういう技術が当時格段に進んでいたことも変えようがない事実ですし、「原爆とはなんぞや」を学ぶことは非常に良いのですが、未来を担う子供たちが原爆にどれだけ酷いことを引き起こす力があるのか、どうして使ってはいけないのかなどを考えるチャンスを与えてあげていないのがとても正直とても勿体なかった。
作ったんだから、次の世代に事実を伝える責任があるでしょ、と。
正直、ダーウィンの進化論を真剣に信じていないアメリカ人が意外と一杯いる事実を考えた時、原爆落とされた日本がどんな状況になったか全く知らないアメリカ人が実は更に多いんじゃぁないかと不安を覚えました。
日本は戦後あれだけ頑張っちゃいましたから、高度成長の電気製品と車のニッポン!みたいなイメージだけで終わってないかと。
とにかく、一面しか見せていない展示方法に腹が立ちました。これだと子供にゃ分からないよなー。
大人の都合で(政治的や資金的背景もあるのかもしれないですけど)都合の良いキレイな情報しか与えないと、それしか知らない&それだけが全てと思う子供に育っちゃうのではないか?実に心配であるわけです。
「えぇぇぇぇっ!コレだけで終わってはオカシイだろがー!」と当然ビジターの感想を書く欄に勿論イチャモンをつけて帰ってきましたが。そういう施設を勉強の為に公開しているだけでも素晴らしいこと、小学生が勉強の題材にしていること自体をヨシと考えなければいけないのかもしれませんが、
“残念、足りてません”
としか言いようがないですね。
かなりの年月がたった今、こういった点が改善されていればいいのですが。
そういえば小学生の頃、「はだしのゲン」のマンガやら、「ガラスのうさぎ」を読んで泣いたっけ。そういうのを今の子供たちは読んでるんだろうか?「はだしのゲン」は今年フジテレビ(タイトルで検索してください)で8月に2夜連続放送。初めてのテレビドラマ化。この話を知らない方は是非チェック!子供にも見せてやってください。
でも戦争映画といえば何と言っても「火垂るの墓」あれは何度見ても泣きます。ズルイ。号泣。
「フランダースの犬」でネロとパトラッシュが天使に連れられて天国に召されるシーンと同じくらいズルイ。泣くな、という方が無理です。そういえば泣くとストレス解消になるらしいですよ。おっと、話がズレました。
戦争を知っている世代が少なくなり、その経験を語り継ぐことが難しい現代社会の核家族化。
人類で唯一意図的に使われた原爆で被爆した国の人間として声高に(責任を取れだの、オマエが悪いだの言うレベルではなく、こういう悪い面があったことを認めて次にどうするかを考えましょう、と)物申すことが大切。
年金や新潟の原発と同じ。誰のせいか、だけ突っつきまわして吊るし上げてオシマイ。GOALがそこに設置されている。これを踏まえた上でどうするのが最良なのか、という一番大切な点にはあまり注目しない。
非建設的なイジメ好きとしか思えないですね。マスコミ総S化。
つっつく方は責任ないし、紙面的に、ビジュアル的にそっちのほうが面白いから。
しかし、それだけでいいのか、日本!
選挙もあることだし、バラエティ化していない観点で投票しましょうね、皆さん!
日本人が発信することで、図らずして被害者意識の塊、と逆にアレルギーを起こしてもらっても困るけれど、原爆が生命体に及ぼす危険性を世界に語り継ぐのが日本人の課題かもしれないなー、なんて。それを日系3世の監督が映像にして、更に一部のアメリカ国民に向けて発信されていることをチョッピリ嬉しく思ったりなんかしているわけです。反響はどうなるんでしょうね?

