企業やビルのセキュリティを調べ上げ、その突破をゲームとして楽しんでいるケビ ン、ロブ、サムの男女3人組。新たなターゲットに宝石商事務所を選ぶが、その計画書を何者かに奪われてしまう!
さらに、彼らの打ち立てた計画通りに事務所から大量のダイヤが盗み出されてしまう。犯人は伝説的な大泥棒のレオ。ケビンらは彼から自分たちの指紋の付いた計画書を警察に渡すと脅され、ある信託銀行に隠された2000万ドル相当の無記名債権強奪への協力を強いられるが……。

『黄金の七人』や『ホットロック』、『スニーカーズ』なんかでお馴染みの“ケイパー・ムービー”とか“プロフェッショナルもの”なんて呼ばれるジャンルの典型的作品ですが、これが本気でお勧めできる代物で驚いた!リーダーのケビンは何事にも慎重でピッキングが得意、ロブはメカやヤバい情報に精通、紅一点のサムは腕っ節が強くてスリのテクニックも天才的と、各メンバーのキャラがしっかりと立っており、それがストーリーに活かされているだけで既に高得点。オチも思いっきり予想できてしまうものの、ちゃんと“どんでん返し”になっていて実に関心。こうした“ケイパー・ムービー”に必要不可欠な要素がきちんと盛り込まれているので、良く言えばオフビート、悪く言えば適当すぎる『オーシャンズ11』『~12』にピンと来な
かった方々なんかには非常に楽しめるんじゃないかと。


ケビン役は『ブレイド3』でウェズリー・スナイプスの新たな相棒を演じ、リメイク版『悪魔の棲む家』で悪霊に取り憑かれる若い父親に扮した、現在売り出し中のライアン・レイノルズ。最近はムサいヒゲ面でワイルドっぽく通している彼だが、2年前の主演作ということもあってヒゲもなく髪もサッパリと短く、まだ誰もバカにしていなかった頃のベン・アフレックを飄々とさせたルックスでイイ感じ(ただし、顔の長さは確実にアフレックの1.5倍)。レオには『エグゼクティブ・デシジョン』でのテロリストの親玉、またはNHKで放映のTVシリーズ『名探偵ポアロ』のポアロ役で有名なベテランのデヴィッド・スーシェ。おっかねぇ形相で悪役を憎々しげに演じ、ドラマをグッと引き締めてくれます。

ちなみにジャケットはヒロインのサムが『キャッツ・アイ』な格好で『エントラップメント』なポーズを取っていますが、そんなシーンはひとつも出てきませんので悪しからず。いつもは褒めたくなるアルバト製ジャケですが、今回ばかりは質の良い内容がストレートに伝わるようなデザインにしても良かったんじゃないかと思った次第。
新年しょっぱなから来年の正月休みまで350日以上あることを嘆いていましたが、これを観て少しだけ元気が出てきました。

