
夏のバカンス・シーズンに突入し、賑わいを見せるドイツの観光地レーゲンスブル
グ。とあるマンホールから異臭が漂うとの通報があり、現場へと向かった女性検視官
のアン。そこで彼女が目にしたのはシカの屍骸。腐敗した人間などではなかったこと
から上司や警察は事件性が薄いと判断するが、アンは屍骸に残された何かの生物に噛
み切られたような傷跡に不穏なものを感じる。独自に調査を進める彼女は、かつてフ
ロリダで“クロコダイル・ハンター”として活躍していた爬虫類の専門家ミッチに協
力を依頼。やがて、下水道内を探索する彼らの前に凶暴なワニが現れる! そのワニ
は闇の動物業者が売り飛ばそうとしたものの、ひょんなことからドナウ川につながる
下水道内に逃げ込んでいたのだ。その存在を警察に訴えても信じてもらえず、遂に人
間の犠牲者が出てしまう事態に。さらに、ワニで一儲けを企むヤミ業者がミッチの娘
ザラを誘拐、彼女の解放と引き換えに捕獲を迫ってくる。ザラを救うため、そして街
をパニックに陥らせぬためにも、アンとミッチはワニが潜む湿地帯に足を踏み入れる
が……。


有名どころでは『アリゲーター』や『U.M.A. レイク・プラシッド』なんかが
挙げられる“ワニ・パニック”で、ドイツ製のTVムービーとなっております。主演
が日本でも話題になったパロディ・ウエスタン『荒野のマニト』や『ドリームシップ
エピソード1/2』に出ていたコメディアンのクリスチャン・トラミッツというこ
ともあってか、かなりコメディ色の強い内容。ワニ騒動に加えて、彼と検視官のドタ
バタした恋の鞘当て、ゲイのリポーターやマヌケなヤミ業者トリオとのやりとりなん
かが出てくるのですが、なんとも微妙。トボけた演技をしてもセリフが硬質で威圧的
なドイツ語のために怒ってるようにしか聞こえず、人が驚いて卒倒するとボヨ~ンな
んて音とともに画面が振動するという恐ろしい描写が少しも遠慮することなく登場。
さらに『ダイ・ハード3』よろしく、冒頭にラヴィン・スプーンの「サマー・イン・
ザ・シティ」を流すものの、映るのはアクセプトなんかのジャーマン・メタルのほう
が似合いそうなレンガ造りの街なので寒々しい限り。肝心のパニック・シーンはワニ
が普通の大きさで拍子抜けですが、それなりにCGでの造形もリアルでレンタル料金
分は見せてくれます。


ちなみに検視官を演じているのは、『ヘリコップ』『セラピスト』などアルバト&
ニューセレのドイツものに良く出ているらしい、ドリーン・ヤコブ。質実剛健を絵に
描いたようなゴツ顔の美女で、欧州産のハードSMを見るとこういう人が鞭を振った
り、全頭マスクを被らされたりしていますね。ミッチの娘に扮しているジェニ
ファー・ウルリッヒもドイツでは売れっ子の若手女優で、『みえない雲』で被爆した
ヒロインを避ける親友を演じておりました。本作ではオッパイを巻くって見せるほ
か、しっかりと剃り後が残る脇の下や盲腸の手術跡まで披露してくれますのでお楽し
みに!
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