
先日、15年来の付き合いになる友人が自動車に追突されたとの連絡が入りました。
その際に詳しいことがわからず、「ひょっとして、ダメなのかも」と思ってしまいまし
た。すると、どうでしょう。これまでのアイツのなにげない言葉や仕草の数々が胸に
去来してきたのです。
家に行くたびに、WANDS、ZYYG、DEENなどの曲が詰まった独自の編集テープを聴か
せてくれたアイツ。「女がキーボードやってるバンドって、まずハズレねぇよな」と独
自の音楽論を投げつけてもくれたっけ。おまけに、俺の部屋にあったキャプテン・
ビーフハートの『トラウト・マスク・レプリカ』のジャケットを「こういう格好で歌
うの?」と、不思議そうに30分ほど見つめていたっけ。
「コレ、俺の女」と彼女(現在は彼の女房)を紹介してくれた際、「男は女を守ら
ねぇとな」と、なにがなんでも自分は車道側、彼女は歩道側を歩くことにこだわって
いたアイツ。うっかり、彼女が車道側を歩こうものなら「歩道側を歩けって、いつも
言ってんだろが!」と大声で叱責。歩行者天国の銀座や新宿では、どう歩いていいの
かわからずに錯乱すると話してくれたっけ。
「彼女がセックスする時にさぁ、これ流してくれってドリカムのCDを渡してくん
だよ」と、不意に打ち明けてくれたアイツ。一緒に入った店かなんかの有線で、「うれ
しい!たのしい!大好き!」「未来予想図Ⅱ」が流れていると、「コレよ、コレ」とニタ
ニタしながら天井(スピーカーを指し示しているらしい)を指差していたっけ。
高校を出て、働くようになったアイツ。「自分で稼ぐようになったら、なんでも一
級品を持たねぇとな」とダイクマで購入したヴィトンのセカンドバッグにお守りを付
けていたアイツ(それと同じお守りを、彼女のプラダのバッグにも付けるよう強
制)。そのわりには、雨の日には透明のビニール傘をさしていたっけ。
双子の娘が誕生し、「やっぱ、女の子は輝いてねぇとな」とティアラにキララ(漢字
だったが現在まで覚えられず)と名付けたアイツ。でも、その子たちは金閣と銀閣と
名付けたほうが良さそうなルックスだったっけ。その子たちも、いまや6歳で超肥満
児。アイツの家族と焼肉屋に行ったら、「ギアラ食べたい!」と絶叫していたっけ。
そんなアイツが交通事故に……。慌てて病院に行ったら、腰の打撲だけでホッとし
ました。なんでも、家族揃ってドン・キホーテに行った帰りに、購入した組み立て式
カラーボックスを抱えたまま車道側を歩いていたら車と接触したとのこと。もちろ
ん、妻子は歩道側歩行を遵守していたので無事でした。というわけで、今月は『アン
ダーカバー』であります!


1年前に知り合ったポールと結婚することになったリサ。だが、結婚式当日にポール
が会社の資金横領と詐欺でFBIに逮捕されてしまう。無実を信じる彼女は、ポール
の親友で会社の同僚でもあったクレイトンに協力を求めるが、それまでとは打って変
わった冷たい態度を取られてしまう。誰にも頼ることができないと悟り、たった1人
で事件の真相に近づこうとするリサ。そんなおり、クレイトンの恋人が何者かに殺さ
れ、死の直前に“VIG”とだけ書かれたメールを彼女に発信していたことが判明。そ
れが巨大証券会社の名前であることを知ったリサは、身元を偽って会社員として潜り
込むが……。


男2人とヘリコプターを相手に女が銃撃戦の真っ最中というジャケットですが、そ
んなシーンは皆無な普通のサスペンスであります。ヒロインのリサは、『ソウ』シ
リーズでジグソウの助手アマンダを演じているショウニー・スミス。『ブロブ/宇宙
からの不明物体』に出てた時は可愛かったんですが、いまは布施明っぽい“男前”な
顔になってしまって魅力減。まぁ、可もなく不可もなくな作品です!

