
今月は『ガン&スピリット』であります!
第一級殺人という重罪で、ウエストブリック州刑務所へと放り込まれた元警官のマシ
ュー。彼の死刑判決を回避し、それによって自身の評判を高めようと考える女性弁護
士ミランダは、犯行の動機を聞き出そうとする。そんな彼女の思惑を知りながら、マ
シューは彼女に殺人におよんだ経緯を語りはじめる――。ウエストブリックの街で次
々と凶行を繰り返し、人々を震えさせている殺人鬼カップルのビリー&バーバラ。新
米警官のマシューと彼の相棒であるウィリアムは、ビリーたちが人質を取って篭城す
る倉庫へと向かう。逃亡しようとする彼らと出くわした2人は銃撃戦を繰り広げるが、
ウィリアムが殺されたうえに逃げられてしまう。その責任を問われて停職処分となっ
たマシューに追い打ちをかけるように、ビリーたちが自宅を襲撃。目の前で愛する妻
をなぶり殺される。怒りに燃えた彼は警官を辞め、壮絶な反撃を繰り広げていくが…。


完璧なまでに『シン・シティ』を意識したというか、“いただいた”ジャケット。
ジャケットはそうだけど、中身はまるで違うタイプの作品では?
そう思って観てみたら、とりあえずビジュアルは『シン・シティ』していてビックリ。
正直なところ、ストーリーはなんもひねりもないストレートな代物。
ほんと、主人公が殺人鬼カップルに復讐を果たすだけ。
これが未公開作品によくあるチープなビデオ撮りだったら飽きてしまうところですが、
この『シン・シティ』的なビジュアルのおかげで、けっこう見入ってしまうのです。
さらに、殺人鬼カップルが大きな山刀やナイフをブンブンと振り回し、
警官たちの腕をボトボトと斬り落とし、頭や胴体をズバッとまっぷたつにするという
彼らの凶悪ぶりをアピールする大量殺戮シークエンスがあるのですが、
そこはすべてFLASHアニメーションで処理。
こういうのも、あえて非実写、あえてマンガチック全開にやられると
不思議と見入ってしまうのであります。
『シン・シティ』的ビジュアルといっても色味をそれっぽくして、
カメラをビュンビュングルグルと騒がしく動かす程度。
それでも、かなりの効果があるのだからたいしたもの。


監督はショーン・ラナなる方で、脚本、撮影、編集、音楽をふくめたほぼすべてを兼任。
最後のクレジットで、SHAUN RANAの名前が延々と出てくるのには少しばかり驚愕で、
ヘタしたらケータリングまでやってんじゃねぇかという勢いであります。
『マッドマックス2』『コマンドー』の悪役でお馴染み、
ヴァーノン・ウェルズが警察署長役で登場しております。
相変わらずゴツイですが、渋い感じに老けているので要チェック。

