あるば巻き ホーム > あるば巻き > 銀盤を噛め!
銀盤を噛め!
ザ・ダム 放流

080301.jpg

先日、旧知の編集者から声を掛けていただき、売り出し中の某若手女優をインタビューすることになったのであります。スーツ姿で勤め人を装い、9時から5時まで埼京線と山手線に乗り続けるだけという毎日を送るのも限界に近かったので、その仕事をありがたく頂くことに。当日、取材場所となるホテルで編集者、カメラマンの方と合流。前の取材が押しまくっているとのことで、ロビーで待機を兼ねて、改めてカメラマンと挨拶をいたしました。年の頃は、40手前。なんとなしに加藤鷹と岩本恭生、それに井出らっきょをまぶしたようなルックス。微妙に長くてウェービーな茶髪。腕にはヴァシュロン・コンスタンタンの時計を巻き、話す言葉も「こないだ、女房とサントロペに行ってさぁ……」とか「車、アルファ・ロメオに換えたんすよぉ」など、腕時計代わりに携帯電話で時刻を確認する俺にとっては想像もつかないほどの羽振りの良さをアピール。すると、どうでしょう。ふと、視線を下げてみると、彼のズボンのチャックが全開になっているじゃありませんか。しかも、その熟れた唇のような妖美な裂け目からはドルチェ&ガッバーナのモノグラム柄のパンツがのぞけている……。何度も仕事している仲であるならば「チャック、チャック!」と笑って言えますが、さっき会ったばかりの人にそんなことを言えば気まずい感じでインタビュー&撮影に臨むことになるのは必至。でも、ここで指摘しなければ女優がパックリ開いた部分に気付いて、もっと気まずい感じになる。言うべきか言わざるべきかを悩むあまりに異常発汗、メガネが曇るまでに。そんな時、「お待たせしました!」とお呼びが。どうしよう…。取材場所となる部屋がある階へと昇るエレベーターのなか、悩みに悩みぬいた俺はパンツ露出を指摘することを決意。「あのう…」と彼のほうを向き、股間に目を向けると、しっかりとチャックは閉じられていました。「撮影直前に気付くとは……さすがはプロだな」と痛感した次第。インタビューも無事に終わり、帰りの電車でホッと一息。そうしたら、女子高生2人組が「アイツ、ヤバくね?」とコソコソ盛り上がり。「お、変なのがいんのか」と、期待交じりに彼女たちの目線と指差す先を
追いかけてみると軌道上にはチャックが全開になった俺のジーンズがありました。
というわけで、今月は『ザ・ダム 放流』であります!
080302.jpg080303.jpg

06年5月に発売された『ザ・ダム』のシリーズ第2弾でありまして、ダムを巡り回るロードムービー風だった前作から路線を大幅変更。熊本の荒瀬ダムからアメリカのフーバー・ダムまで、30以上におよぶダムの放流映像だけを1時間ひたすら映すという、実にシンプル&ストイックな内容になっております。オーディオコメンタリーで、生粋のダム好きの方々が映像を観ながらあーでもないこーでもないと語る濃い話
を聴くことも可能となっており、ダム好きにはたまらない1本であることで間違いないでしょう。でもね、俺としては前作のダルダルで脱力しまくったムードがたまらなく好きだったんですけどねぇ。あの感じで全部とはいわずに、映像特典でなんかやればいいのにね。とりあえず、あと数年で「ルポ 最底辺」(生田武志)やら「年収崩壊」(森永卓郎)やら「生活保護VSワーキングプア」(大山典宏)なんかの新書に書かれた世界に突入しそうな気配の俺としましては、これを観て身を投げる場所でも選びたいなと思います。

080304.jpg0800305.jpg


posted by alb_blog : 15:56 | THE DAMレーベル
ザ・ダム

 小学校1年生から高校3年生まで、担任の教師はすべて女性。公文の先生も進研ゼミの赤ペン先生も女性だった。おまけに親戚も従兄弟より従姉妹のほうが多く、やたらと伯母や叔母が家に遊びに来るという環境だった。それが理由なのかはわからないが、“男らしさ”というものが皆無に近くて些細なことで心が折れてしまう大人になった。先日も駅にいた派手な女子高生をホワイトスネイクのデヴィッド・カヴァーデイルに似ているなと眺めていたら「なんだよ、てめぇ」と凄まれ(また、その形相がシャウトするカヴァーデイルに酷似)、その日は寝るまでブルーに。さらに数日後に美容院へ行ったら、在りし日のジョン・F・ケネディそっくりの髪型にされて、翌朝に目覚めてもブルーなままだった。そんな時になると必ず頭に浮かぶのが、どっかのダムの上で虚ろな顔をしてフラフラしている自分の姿。“ダム=投身”、そうしたダムに対して抱いていたネガティブなイメージを変えられるかもとチェックしてみたのが『ザ・ダム』。
 
コピー ~ IMG_0401.JPGIMG_0303.JPG画像33.jpg  

登場するのは、専門サイト“ダムサイト”の管理人である萩原雅紀氏と本作の企画&撮影&編集&監督&音楽を務める石川順氏。この2人が、藤原、奈良俣、矢木沢、須田貝、小森と群馬県にある5つのダムを「あーでもない、こーでもない」とダベりながら巡っていくという極めてシンプルなもの。萩原氏という生粋のダム・マニアが参加しているだけに、ダムにも一般的なコンクリート製のほかに岩と粘土を積み上げた“ゾーン型ロックフィルダム”や土を盛り上げただけの“アースダム”をはじめ様々な形式があることなど、興味深い話がタップリと聞ける。その一方で、「去年、ここで携帯電話を落としちゃったんですよ」とか「放水の時にテディ・ベアを一緒に流したら、どんな感じすかね?」なんて、すこぶるくだらない発言も飛び出してくるので油断は禁物。加えて、撮影を1日で済ませようとしたために、最終目的地の小森ダムに着く頃には日が暮れて画面は真っ暗というアバウトぶりにもしこたま驚愕。
画像35.jpg画像39.jpg画像77.jpg
  

 とはいえ、そんな些細な問題は次々と映し出されるダムの勇姿に吹っ飛びました! 巨大なコンクリートの塊が山の中から突如として現れるインパクトは、『未知との遭遇』のデビルズ・タワーに作られたUFO用滑走路とタメ張るほど。その造形も、改めて見てみると初期“007シリーズ”に出てくるスペクターかなんかの秘密基地みたいで異様にカッコいい! かなりの低予算であることは間違いないのに、天災や人災が起きないパニック超大作とでもいうような奇妙なスケールを感じさせるのであります。もちろん、徹夜明けの疲れた状態で観ていたせいもあるかと思われます。
画像48.jpg画像30.jpg画像38.jpg
  

「ダム巡りのDVDなんて見るだけ時間のムダ」などと思えばそれまで。でも、そう思ったら負けてしまうような気がする味わい深い作品であります!
IMG_0321.JPG画像43.jpgcap001.bmp


 ちなみに特典は、どっかのアーカイブから借りたと思しきアメリカはフーバー・ダムの放水&建設時の記録映像。『ソイレント・グリーン』のポスターよろしく、何十人もの作業員をギッチギチに詰め込んだトラックが凄まじいガケ道を進んでいくという、これまた必見の衝撃的ブツであります。

posted by alb_blog : 17:00 | THE DAMレーベル
クイック・ナビゲーション
アルバトロス外伝
yura-tama
銀盤を噛め!
アルバンテナ
宇田川じゃーなる
アルバ☆レシピ
アルバ的裏日記
プレゼント
グッズ紹介