本当に大好きな作品。
行き場のない3人の若者たちが、偶然の出会いによって徐々に変化してゆく−。その姿がとても印象に残る素敵な映画だ。
是枝裕和
(映画監督)
さびしさは互いを引き寄せ合う。寒さが人をもっと近づける。現代中国の若者が抱く 虚しさがひりひりと伝わる。それは
絶望的であるのと同時に、とても甘美だ。
山内マリコ
(小説家)
チョウ・ドンユイの儚げな表情は、心の底に燻るものを雄弁に伝える。
夢や理想に破れた者たちの、それでも失われていない何かを燃やすような、
刹那の青春劇。
胸を強く打たれた。
門間雄介
(ライター、編集者)
迷路で彷徨い疲れた若者たちが、凍てついた世界で暖をとるよう優しく撫であう。
偶発的で、刹那的な出逢いが道を示すことだってある
のだから、そう簡単に人生は諦められない。
ISO
(ライター)
近年のドラマや映画などのコンテンツは台詞や効果音、音楽などの演出を用いて そのシーンがどの様な意味を持つかをハッキリさせる傾向にあるが、本作にはその様な過剰な演出はない。
音楽や効果音の使用も最低限にとどめられていて鑑賞者各々の解釈を尊重している点で非常に好感が持てる。
改めて時間を用いる音楽や映像などの表現において
「間」の大切さを再確認することが出来た。
砂原良徳
(ミュージシャン)
極彩色のネオンと氷を噛み砕く音。
水墨画のような山並みと白い息。
アイスキューブのようなシンセサイザーの音の粒。
涙。
すべてが絡み合って、
美しく儚い心の移ろいを描き出した。
高野寛
(ミュージシャン)
氷を噛み砕くように全てがどうでもいいと思う気持ちの内側には、本当はひとりはイヤで、前に進みたいという気持ちが沈み込んでいる。
なんでもないような時間がそんな凍った気持ちを溶かしてくれることもある。
小谷実由
(モデル)
<敬称略・順不同>