コメント

歴史上もっとも巨大な「憎悪」だった
ホロコースト。
それでも、憎悪に憎悪で返すことは
正義なのかという重いテーマがえぐられている。
劇中の「いい人生を送ることこそが復讐だ」
という言葉が強く刺さった。

佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)

復讐する権利をどのように行使するのか。
善悪で物事を見ると混乱する。
正義とは必ずしも絶対的な善ではない。
究極の選択をする前に
想像力を巡らせなければならない。
本作は、内なる復讐心を想像力で抑え、
建設的な未来につなげることは、
我々が誰でもできると教えてくれた。

丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)

諸悪の根源「戦争」が生む復讐心という負の連鎖は人生の意味をさらに壊し続けるだけだ。
反語的に、平和を維持することによってのみ、
戦争への「復讐」ができると気づかせてくれる。

松尾貴史(タレント)

歴史を何度も掘り起こし、
振り返ることをやめない人たちがいる。
歴史を修正したり軽んじる人たちが
いるからだろうか。
我々は果たして歴史を忘れないでいるだろうか?

古舘寛治(俳優)

俳優の極限まで痩せた迫真の演技や、
美術・衣装・メイクも、
まるでドキュメントのような臨場感。
しかし小難しい哲学作品ではない。
映画的驚きに満ち満ちた
極上のサスペンスだ!!

ラサール石井(俳優・演出家)