KIRIKOU キリクと魔女

誕生する前から、すでに自分が何をしたいのかわかっていた男の子、それがキリクである。彼は自立した、勇敢な子供だった。キリクは恐ろしい魔女カラバとの戦いを固く決意するのだ。キリクは小さい。その小ささが、直接対決で余計に際立つのだ。キリクは小さく、裸である。逆にカラバは背が高く、エレガントで身に付けている宝石で圧倒する。しかし、キリクは体の大きさなど物ともしない。逆に他の人が行けないようなところへ入り込めることが出来た。しかし、だからと言って、キリクは体が小さいことや他の子供と違っていることへ、満足なんかしていなかった。ちゃんと、成長したかったのだ。キリクは村人を救おうと考えていたが、同時にカラバが何故邪悪になってしまったのか、原因を探ろうとしていた。村人たちがキリクに望むことや、してもらいたいことにキリクは同意することが出来なかったのだ。そして、彼は自分の質問に答えを探すべく、さらなる調査を進める…。
キリク

キリク
カラバは、パワフルで、意地悪でそして美しい。お山の賢者はカラバのことをこう語る。「カラバは子供が嫌いだ。女性であるにも関らず、男を嫌い、彼らが可能な限りの苦痛を味わうことを願っているのだ」もちろん、彼女のこの悪意には理由があり、キリクはそれを知りたがったのだ。最後に、我々は、彼女が男の手によって苦しんだこと、彼女の復讐がどこから生まれたのかを発見する。カラバは村の外れのわらの家に呪い鬼たちに囲まれながら、独りで暮らしている。



キリクの母親はまだ若く、誇り高い女性だ。しかし、キリクが理由で村人たちからは見向きもされない。しかしキリク同様、自立し、心の広い人間だった。キリクの早すぎる自立も、理解している。


村に残っている数少ない男性。ヒーロータイプではなく、理由や疑問を抱くことなく、やるべきことを単純にこなしてゆく。


禁じられた山に住む賢者は、実はキリクの祖父。優しく、心が広く、ハンサムだ。穏やかで、慈悲深く、賢い。常に怯え、グチばかりこぼしている村の年寄りたちとは違っているのだ。


カラバに仕える様々な形や大きさをした呪い鬼たち。カラバと一緒に住み、彼女の命令には全て従う。これらのキャラクターは全てアフリカの彫刻や芸術品からヒントを得た。


アフリカに住む動物たちを登場させた。ヤツガシラ、ゾリス(イタチ科の動物)、リス、イボイノシシ、ヘビ…。「動物」のまま「人間化」させていない。私は喋る動物を登場させるより、「動物」でいるほうが魅力的だと思うのだ。


何千回もアニメに使われていたような植物を描くのは問題外だった。登場する植物たちは純粋な南国の植物で、アンリ・ルソーの絵のようなスタイルで描かれている。

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8/2(土)、恵比寿ガーデンシネマにてロードショー